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平成16年10月31日(日) ネコにも小判の価値が判るときがくる? 

 ここのところ、ウチに帰ってきても本業の方が忙しくて―9月25日・26日、チラベルト杯1回戦の日にやったイベントのまとめで、100ページほどの冊子の編集をやっているんですが―なかなか、コラムを書く時間がありません。代表や指導者の皆さんに、ネタを送ってくれるように頼んでいるのですが、皆さん忙しいのか、なかなかメールも届かないといった状態です。

 「やらなければいけないからやる」というのは、何歳ぐらいから教えられるのでしょうか。大人になると、いわゆる「責任」という奴が重くのし掛かってきて、しかも、それには「期限」とか「儲け」とかいう要素も加わって抜き差しならなくなるわけですが、小学生も低学年のうちはあまり負担をかけるのもどうかと思います。
 というのも、きょうの練習前に、ある保護者の方から「ウチの子は、やる気があるんだかないんだか。サッカーに行くよと言っても、グズグズしている」というお話しがありました。二年生だとのことです。
 この年代は、まだ、あらゆることに好奇心をもつ時期だと思います。かれにとってサッカーは、興味のあることの中のひとつでしかありません。まだ、集中して夢中になれるほど、サッカーが魅力のある対象になっていないんだろうと思います。
 おウチの方がたは、あせらずに、ゆっくりと、本人の興味を引きだしてあげれればいいのではないでしょうか。ただ、ひとたび子どもが関心をもったら、その機会を決して逃してはいけないと思います。
 突然、「ねえ、どうして水を冷凍庫に入れると氷になるの?」なんて子どもに聞かれた経験ありませんか。「そんなこと、お父さんにもわからないよ」なんて答えていませんか?「今、お母さん、忙しいんだからあとにしてちょうだい」なんて言っていませんか?
 興味を示したときがその子どもが伸びる時です。
 「サッカーをやりたい」と言い出したので明善サッカーに連れてきたのでしょうから、「また行ってみたい」と言い出すような雰囲気を、家庭の中でもつくってあげることが大切なのかなと思います。

 わたしども指導者も、こうした子どもでも馴染めるように、低学年には遊びの要素をいれたトレーニングするよう心がけています。ひとりでも素敵な子どもを育てていくお手伝いをしていきたいと思いますので、今後とも、気軽にお声をかけてください。よろしくお願いします。

 

平成16年10月11日(月) 「子どもは小さな大人ではない」 

 久しぶりに3年生以下の団員とサッカーをしました。ことしの3年生は、CD大会は2回連続中止、そして今回のエール杯も台風22号の影響で順延と、なぜか雨にたたられて満足に対外試合をしていません。でも、いつの間にやら成長をみせ、きょうのトレーニングでは、足のウラを使ったドリブルやターン、からだを入れたディフェンスなど、ところどころでナイスプレーをみせてくれました。
 圧巻はハードルを使ったシュート練習です。タテに3つ並べたマーカーをジグザグドリブルしてから、ハードルの下にパスを通し、選手はハードルを跳び越して、自分がパスを出したボールに追いついてシュートするという、ちょっと高度なテクニックを使うシュート練習でした。
 この練習では、まずマーカーにボールをぶつけないように、顔を上げてマーカーの位置を確認しながらドリブルしなくてはいけません。次に、ハードルの下を通すよう正確にボールをけらなくてはいけません。この時、強くけり過ぎるとハードルを跳び越えている間にボールが遠くへ行ってしまいますから、自分が追いつける程度の強さにしなくてはいけません。そして、ハードルを跳び越え、バランスを崩さないようにボールに追いついて、最後は正確にシュートです。スタートからシュートまでわずか20m程度のあいだに、いろいろな運動が詰まったトレーニングでした。

 ゲームでは、チームごとに作戦会議をさせてみました。子どもたちの間で「ツートップにする?それとも、ワントップにする?」「ワントップなら○○くんがトップだね」「じゃあ、オレがボランチやるから、××はバックだぞ」「バックは右サイドにする?それともセンターバック?」「右サイドでいいよ」「ゴールキーパーは△△くんだね」・・・・なんて、おとうさんやおかあさんたちもタジタジの専門用語が飛びかっていましたよ。もっとも、ゲームがはじまればみんなボールが大好きで、ポジションなんて二の次のようでしたが。。。。

 でも、子どもたちのサッカーってそれでいいんだと思います。わたしたちは子どもたちに求めすぎているんだと思うんです。

 「サッカーは子どもを大人に、大人を紳士に育て上げるスポーツだ」といったのは、日本サッカーの育ての親といわれるクラマーさん(ドイツ)の有名なセリフですが、それ以前に、「子どもは小さな大人ではない」というセリフも至言だと思います。
 わたしたちは、小さな子どもたちに大人のサッカーを押しつけてきました。ポジションがどうで、オフサイドラインがどうで、センターリングがどうで、、、、と。でも、子どもたちには、子どもたちの身の丈にあった、子どもたちのためのサッカーがあってもいいんじゃあないだろうか。わたしたちが見ている日本代表やJリーグは「サッカー」ですが、子どもたちには「サッカーもどき」でいい。「もどき」という言い方が不適切ならば、「子どもサッカー」であっていい、と思います。そこでは、大人たちが大人たちにのぞむ「サッカー」を決して求めない。もっと自由で、創造的なサッカーでいいと思います。そうすれば、きっと、わたしたち大人が想像もできなかったようなビッグプレーが生まれるんだろうと思います。
 (以上、きのうの反省から出した結論でした。。。。)

 

平成16年10月10日(日) 「育てたい」と「勝ちたい」 

 相手ボールをクリアしたとき、「ラインを上げろ!」
 ノーマークの状態でボールを持ったとき、「(ドリブルで)行ってみろ!」
 中盤で相手に囲まれそうなとき、「早めにボールをつないでいけ!」
 ゴール前でシュートを打てそうなとき、「打ってみろ!」
 どうしても口をついて出てしまうコーチングに、言ってしまってから、いつも反省しています。

 きょうは鎌田さんや松島さんに「勝ちたい」。という気持ちが、子どもたちを「育てる」という必要以上に出てしまった一日でした。たしかに鎌田さんにはゲームのなかで勝つことができましたが、さて、あれでよかったのか、わたし自身のコーチングに反省しきりです。むしろ、松島さんにコテンパシンにやられた後半になってから、やっと、自分自身の姿に気がついて、冷静になれたような気がしています。

 伏線はゲーム前にありました。
 ささいなことで、「サッカーやりたくないなら、(家へ)帰れ!」とタクを怒鳴りつけてしまいました。タクだけが悪いわけではありません。トレーニングの説明を聞いていなかったのはタクだけじゃあなかったし、選手にトレーニングの説明を聞くことができる状況をわたしがつくっていれば、きっとかれらもトレーニングに集中できたはずです。「育てる」という気持ちが、「勝ちたい」という気持ちに負けた瞬間です。まったく申し訳ありません。
 6年生の仲間たちは、タクを市営サッカー場まで連れてきてくれました。ありがたいことです。
 コーチの気持ちは選手に伝染するんでしょうか。わたしたちは決して選手にラフプレーをすすめてはいませんが、きょうの明善はいつになく「あたり」が強かったと思います。フェアープレーで「あたり」が強いのはOKなのでしょうが、きょうのプレーはレフリーに救われたといっても過言ではないほど、わたしからみれば「やばい」プレーもありました。相手チームの選手、保護者、そしてコーチの皆さんには、心からお詫びしなくてはなりません。

 
そんな、こんなのなかで、リュウホ、ヨウスケ、ケイスケ、イサム、そしてアキラといった5年生たちがガンバってくれました。それぞれが自分の精一杯のプレーをして、6年生を援護してくれたし、きょうの大会を盛り上げてくれました。松島さんにコテンパシンにやられた後半からでした。それまでベンチを温めていた彼らは、グランドに飛び出して、元気いっぱいに走り回り、あわや1点というところまで攻め込んでくれました。
 菅野さんと決勝を戦う松島のヨシコシ君の軽やかなステップワークと、狙いすましたシュートシーンを目の前で見せつけられて、「ああいう子を一人でも多く育ててみたい」と、また、気持ちを新たにした一日でした。