Matsumoto City Meizen Junior Soccer Club since1985 

 

 

コ ー チ の こ ら む

平尾誠二さん講演会抜粋(轟沈さんメモ)


□登場のいでたち

濃紺のスーツにピンクのオックスフォードシャツ。ノーネクタイ。
靴は黒で明らかに古いが綺麗に磨き上げられて、足幅が異常に広く革が伸びきって窮屈そう。
手指が意外と綺麗で細い。
TVや雑誌の通り、格好いいラガーマン!。

□講演テーマ

「ラグビーに学ぶリーダーシップと強い組織作り」
職場に活かす、だけでなく、スポーツに取組むお子さんをお持ちの保護者、指導者がいらっしゃったら、そのお立場でも聞いて下されば幸いです。
スポーツマンなので(公演終了)時間は守りますが、全て思いつきでお話ししますのでご容赦ください(平尾誠二)。

□最初に!所感

過去、聞いた評論家の方々のお話しに比べればスポーツマンであるが故に、確かにシナリオの組立が粗かった。
但し、彼明らかにラグビーが大好きで、ラグビーをやる者は全て大好きで、最初から最後まで目の力は消えませんでした。
マスコミに登場する彼はもっとスマートな印象でしたが、確かに思いつきのエピソードや考えをつぎはぎだらけで、京都なまりで語ってくれる言葉には引き寄せられました。

1.時節柄、サッカーワールドカップの話題をお話しします。
*今朝の決勝のフランス、イタリアなんぞはサッカーも、ラグビーも協調性のカケラもない!。
・彼等の球技に対する原理原則は、1対1に勝ちさえすれば試合に勝てる。
・カバーがある事を前提にゲームをやっていない。
 (カバーはルールを決めてやるものではなく、近くにいるモノが対応すればいい) 
*チーム『ワーク』とチーム『プレイ』は全くベツモノです。
・ワークは決まりの中で強制されてやるもの
・プレイはアソビそのもので、ルールはその時に自分(たち)で決めて好き勝手にやるもの。
 (ラグビーやサッカー以外でも、仕事でもそうあるべき)。
・ジーコも結果で云々言われてしまっているが、本来目指したものはチームプレイ。

2.伏見工業高校について
*Project Xでも紹介されたが、30年前だから許された事。
・『アホッ、ボケッ、カスっ、シネっ』と監督がどつく⇒『くそっ』⇒これを私は成長する為の『反発係数』と呼ぶ
*最近は許されない、通用しない、(指導者が)犯罪者扱いされても不思議ではない。
・突っ放す(やり方)から、手繰り寄せるやり方に変えてきている。

3.指導者の変化について
* 1960年代の指導者は『根性コーチ』タイプであり、そのコーチのみが指導情報を持ちえたので成り立った。
*現代は一般(選手、家庭)でも指導情報が手軽に入手できる世の中になった。そこで指導者の立場は変わってきた。
*現代における指導者の役割は、選手の話しを聞いてやる(聞き出す)⇒褒める(援助する)⇒モチベーションを上げてやる。
*選手を本気にさせる意識をどう与えるかが重要な役割(自分以外に皆、意外と下手クソだと認識させる)。
*本気になったら初めて上手くなりたい、強くなりたい気持ちとプレイに対する想像力が生まれる。
*個々の個性とは、常にチーム利益を考えた言動だと理解してやって下さい。

4.自分は中学時代から全国制覇を経験し、オヤマノタイショウだった。
*オヤマノタイショウ、ひとりでは15人制のチームプレイで全国制覇(中学、伏見工業高校、同志社大学、神戸製鋼)は出来なかった。
*Topになる為にチームのレベル向上が必須と考え、ポジションの違う仲間にもどんどんアドバイスした。
(ヒデがそうだったよなあ) 
*真のオヤマノタイショウって、そういうもんだと思う。仲間も勝ちたい気持ちにさせ、チームのレベル向上の為ならどんどん援助する。

5.春先に、親友のヤクルト古田監督とした(私の監督経験論を伝えた)話し。
*練習中、練習中、監督の立つ位置は近くなく、遠くなく。
*プレーイングマネージャーは選手に強く物事を言える(自分も監督専任になって初めて感じた)。
(多少キツイ事でも自分で手本を示し、チームを引っ張る事ができる) 

6.ちょっと前に、親友の横浜Fマリノス岡田監督とした話し。
*ゴール型球技に日本は世界の中でも滅法弱い(Ex.サッカー、ラグビー、バスケット、ハンドボール等々)。
*日本サッカーはパス回し練習をさせれば世界一!。
・しかし、それは予め決められた場所に選手が居て、ボール回しの順番も明確に決めてある場合に限る。
・ゴールまん前までパスを進めても誰もシュートしないんだ(岡田監督)。
*試合中に監督が居る場所は?。
・試合に臨む前に日本(代表)は決め事が多すぎる。
(岡田さんも私も海外で指導者の勉強をした時に痛切に感じた) 
・ご存知の通り、ラグビーはスタンド。海外遠征の時なんぞはかなり上のガラス張りのVIP席でTVモニタ観戦。
 (ホテルへ帰ってTVで録画放送観た方がよっぼど良く見えた)。
⇒試合が始まったら監督の役割がない(何もできない)事を再度痛感した。
*じゃあ岡田さん、サッカーって試合中にあんな近くで何云ってるの? 
・どうせ云っても選手には聞こえないし、聞こえたところで時既に遅し。自分が練習で教えられなかった事を大声で反省しているだけ(笑)。

7.野球とサッカー&ラグビーの本質(価値観)が違う事を理解して指導せよ。
*フランスは大抵の球技は世界レベルであるが、野球だけは向上しない。
・監督の指示が自分の感情に合わない時は平気で無視をする。
(送りバント、ヒットエンドランの自己犠牲は彼等には理解されない) 
*監督、コーチとユニホームが全く一緒なのは野球とソフトボールだけ。
(同じ作戦、感情を共有させる為の手段) 

8.日本と欧州指導者の大きな差
*日本の指導者は怒り過ぎる。
・特に試合中、技術が要求されるプレイが出来なかった場合は烈火の如くおおやけの場で叱る。(クリエイティブさを削っているだけだ!)。
*特に日仏のパスに対する考え方。
・日本:相手が受け易い様に考えてパスを出せ!。
・仏蘭西:ボールを持っている者は敵に囲まれている。しかも一人だ。ラグビーだったら受けては14名いる。いいパスが出ないのは受け手がいいポジショニングが悪かったり、声を出してパスの出してに指示しないからだ。(ヒデが試合中、受け手を強く叱るのは欧州ではアタリマエ。日本国民がヒデをチームワークを守らないと悪役扱いしているうちはまだまだ) 
・ラグビーの場合はパッサーがボールを片手で持った場合と両手で持った場合とで受ける側のポジションが変わる。
(両手:パスは無く突進の意味。片手:ボールを持った反対側に受けての選手が回る---日本ラグビーが知るのが遅かった)。
*トルシエも同じ事、確か言っていた。
・ゴール前にセンタリングを上げようとした選手が、蹴る足を変えただけでフォーメーションを変えられる選手を私は選んだ。 ボールから一番遠くのGKにナラザキを選んだのもその結果だ。

9.神鋼大畑クンについて
*オフェンス力は日本人ダントツ、ディフェンスは全くやらずにチーム受け(神鋼、日本代表)が悪かったが、私は使いたかった。
・やはり得点をあげてくれる選手は監督として魅力があり、決定力が少ない選手は彼をフォローすべきと考えた。
*大畑クンがディフェンスをする様になった。
・オフェンスで日本のTopとして認められ、海外に対してもTopを望む様になった。
(海外でTopを張るにはディフェンスも充実しないと認められない事に気がつき、自己改革をした) 
*チーム力とは、好きな事をやって成功させる事であり、それが実現したら初めて『個性』として周りから認められる。
★そんな大畑クンを育てられるリーダーのキャパシティーを皆さんには備えて欲しい★ 

10.最後に指導者(リーダー)の皆さんへ
*リーダーとは大局的に物事をとらえ、目先の損得勘定だけで判断するな。
*昔の高校野球は勝っても負けても泣く選手が殆どだった。最近は1/3程度。でも、残り2/3を良く観察せよ。
・小さなプレイでも自分でBestと思い、喜んでいる奴らがいっぱいいる。泣かないからといって、プレイが小さいからといって切り捨てるな。(彼等の価値観を充分に理解してあげなさい。それも現代におけるスポーツの価値です。) 
*リーダーとは上から見下ろすだけでなく、召使式もある事を忘れなるな。
・自分がコーヒー飲みたい時、メンバーにも一杯注いでやりなさい。
*ミスは叱れ! 
・ミスとは技術や能力不足に対して叱る事ではない。
・ミスとは人間としてのルールを守れなかったり、自分として努力をしなかった事をいう。
*いい情報をいっぱい手に入れて、迅速に肝要さを持った判断をして下さい。
★達成感を教えるのもリーダーの責務です★

 

このページは2006年07月13日に更新しました。 [PR]

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